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[推荐] 【史海遗珍】小栗虫太郎『方子と末起』

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发表于 2022-5-18 03:17 | 显示全部楼层 |阅读模式
本帖最后由 2433375952 于 2022-5-18 03:25 编辑

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意外发现战前日本推理文坛的怪杰作家小栗虫太郎曾经写过一部百合短篇,『方子と末起』

故事简单来说在疗养院住院的前辈方子与后辈恋人末起通过书信沟通近况,方子推理出末起的母亲是被义父谋杀,而且义父还准备马上对末起的祖母下手,对末起发出了警告。结局见仁见智,不知道末起是否真的逃离了义父的魔爪。
作为推理小说诡计和叙事都挺简单的,但令人惊讶的点是非常直白地描写双方是恋爱之情,书信里互诉情肠情真意切(对比某本川端康城名义的著名少女长篇只会整虚的(嫌弃)),很难不瞳孔地震。初出是朝日新闻社1938年5月的週刊朝日読物号,这下深刻感觉到s文学在当时的影响力了,说不定还有一堆侦探小说家涉猎过写这种类型可以挖挖(战前的大众文学真是河豚富矿.jpg)

以下是一些面向河豚的文段节选
方子からの手紙)
 末起ちゃん、お手紙有難う。
 ほんとうにお姉さまは、末起ちゃんのために二年越しの敷布のうえがすこしも淋しくはありません。
 行くんですってね……? まい日末起ちゃんは学校の裏庭へ行って、やまももの洞に彫ったあれを見ているそうね。
 あたくしも、あなたと散歩した療養所裏の林の、白樺の幹を欠かさず見ています。
 一つは、あたくしが四年あなたが二年のとき、もう一つは、それから一年経った先達っての話ね。そして孰っちにも、あなたとあたくしの、頭文字が刻んである。
 恋しい人、たがいに離したくない、懐かしい人……。
 ところが、今日末起ちゃんのお便りをみますと、あたくしの名を、刻んだほうの切り口から樹液が湧きだして、あなたのほうへ、涙のように流れていたとかいう話。
 それであなたは、もしやあたくしに変りごとがあったのではないか、それとも、自分の足らなさからあたくしを泣かせたのではないかと、まるで、涙ぐんだような詑び心地で――かえって、あたくしのほうが泣かされてしまいました。
 でも、大丈夫よ。
 末起ちゃんが、護ってくれるあたくしに、なんの変りがあるもんか。熱線も、近ごろでは良く、希望が持てて来ました。だけど、ひところからみるとたいへんに瘠せて、いま、末起ちゃんが抱いたら羽毛のような気がするでしょう。
 だけど、いいの……心配しないでね。
 あたくしは、もし淋しくなったら死んでしまうでしょうが。まい日、末起ちゃんが来てくれるのに、死ねるもんですか。あたくし昼間は、強いてなにも考えずに眠りませんけれど、夜は、月明をえらんで里から里へとわたり、末起ちゃんの寝顔をそっと見てくるんですのよ。そして末起ちゃんも、おなじなのを、ようくあたくし知っています。
 何故でしょう。なぜ二人は、こんなに愛しあうんでしょう!?
 それはね……なぜ太陽はかがやき子供は生れるかと、尋ねられるように、答えようがありますまい。あたくしも、ただ愛するから愛するとしか、いえません。おたがいに、女学校の二年と四年で知り合って、一年後には、あたくしのほうが療養所へ来てしまった……それだのに、かえって、末起はあたくしとともに病んでくれる。
 ねえ、いつか末起ちゃんが寄越した、泣けるような手紙ね。あれには……
(末起からの返事)
 お姉さま、ずいぶんひどいわ。あんな暢気そうなこと、本気にしてしまって、私、暖爐のなかを一日中掻きまわしたわ。だけど、動くどころか、なんの応えもありません。でも私、なぜお姉さまがああなさったのか――やっと分りましたわ。
 張り詰めて、ガンガン鳴るようにとがり切った神経が、あの夜だけ、お姉さまのお蔭で、ぐっすり休めましたもの。
 あら、そんなこと!?どうして、お姉さまをお恨みするなんて、そんなことが……。私の健康を気遣ってああして下さったのに……これほど美しい愛と信実がありまして!? ただ私には、うかべたお姉さまの面影を楽しむときがありませんの。でも近いうちに新邸へ越します。そうしたら、暗い気分も払われるでしょうし、いつも野山を越えて、お側にいられるでしょう。それまで、可哀そうな末起をお叱りにならないで……。
 お姉さま、慕わしい、うつくしいお姉さま。末起は、お姉さまの永遠に、お腰元ですわ。
                                                 末起より
 ついに方子の推測が真実となった。
 翌日、方子は斜面に寝ころんで、貂のような、空の浮き雲をうっとりと眺めている。その、烈しい空、樹海は、緑の晃燿をあげ、燃えるような谿だ。
(末起がくる、末起を抱いて、あたらしい生活がはじまる……)
 方子は、夢心地で沁み入るような幸福感に陽炎を追い、飛ぶ列車を想像していた。三人の生活――お祖母さまには、酷迫さがなくなる。末起の、心の傷もやがて癒えるだろう。そして二人の愛は、浄らかな至高なものとして続くだろう。
 それに何故、女が女を愛してはいけないというのだろうか。此処でふたりの少女が、永遠の童貞を誓うのに……。
 方子は、口をとがらせ、うっとりと抗議を呟いた。腹んばいの、したからは土壌の息吹きが、起伏が、末起の胸のように乳首に触れる。回春も近い。方子は自分の呼吸にむっと獣臭さを感じた。

青空文库可以直接看全文链接在这,不长但文体和用语比较旧,现代人读起来或许会稍觉晦涩,不过有能力的还是推荐一品,毕竟花不了多少时间。



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发表于 2022-12-5 21:09 | 显示全部楼层
感谢安利!真切感受到当年s文化的盛行了
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