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[翻译资料] 聖母同人-恐怖的鬼屋(haruka翻譯的中文在第2頁)

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发表于 2004-12-10 03:15 | 显示全部楼层 |阅读模式
お化け屋敷より怖いのは

作:杜 龍也様
來源:http://www7.plala.or.jp/C-C-Cher-Ee/benibara/top.html

 秋も深まり、銀杏の葉も散り落ちて、物思いに耽るのが似合いそうな、そんな季節にそぐわない、夏の陽の最中のような、ざわめく喧騒と活気に満ちる学園の様子を、廊下の窓越しにぼんやりと見ながら、祐巳はクラスの催しのことを考えていた。

 夏休み明けのロングホームルームで、学園祭実行委員を押し退ける勢いで、祐巳の友人の一人である、おさげ髪の少女が、手を突き出す勢いで挙げながら宣言した。
 「おばけ屋敷!!」
 一瞬の静寂のあと、否定的な吐息が彼方此方から聞こえてくるが、そんなことは黙殺し、おさげ髪の少女、由乃さんは、厳かに呟いた。
 「薔薇様方の、滅多に見れない表情を拝みたくない?」
その言葉に、同じ言葉が二つ、同時に上がった。
 「賛成!」
言わずと知れた、デバガメ最強タッグ、リリアンかわら版編集長の真美さんと、自他共に認める写真部のエース、蔦子さんの声だった。
 「薔薇様方の滅多に見れない表情」という言葉に、それまで否定的だったクラスの空気が、俄かに活気付いた。
 騒がしくなりそうな機先を制して、由乃さんは自分の意見を述べる。
 「ご承知の通り、私と祐巳さんは、山百合会のお手伝いがあるので、クラスの準備をあまり手伝えないと思うのです。そこで私たち二人は、薔薇様方限定で脅かし役に回りたいと思います。」
 いまいち要領を得ないといった呟きが、あちこちで上がる。祐巳もその一人だったが、呟く寸前でどうにか自制した。
 「姉妹(スール)限定で客引きをして、私たち二人は、それぞれのお姉さまと同伴で入場し、コース内で引っ掛け役に回ります。黄薔薇様(ロサ・フェティダ)なんて、私が喀血して倒れて見せれば、右往左往するわよ。」
 それは笑えないって、由乃さん・・・
 その場の全員が同じ気持ちなのが、その表情から窺い知ることが出来た。
 由乃さんの提案を受けて、クラスのあちこちで意見が交わされるなか、祐巳と由乃さんの傍に、蔦子さんが寄ってきた。
 「由乃さん。あなた扇動家になれるわ。」
 そう言って蔦子さんは、口元を微かに上げた。その背後から真美さんがメモを片手に呟いた。
 「成功したら、是非リリアンかわら版に載せたいわ。由乃さん、良いんでしょ?」
 「拝みたくない?って言っちゃたもんね。でも、その処は蔦子さんの腕次第でしょ?(ニヤリ)」
 「あら。そう言われちゃ後に引けませんね。でも、文章が不味ければ、写真が良くてもねぇ(ニヤリ)」
 「ほほう。其処まで言われたらキッチリ潜入ルポしてみせますわ(ニヤリ)」
 『ふふふふふふふふふふ』x3
 それまで、目まぐるしいやり取りに付いていけなかった祐巳は、少し、いやカナリ腰が引けていた。

 「祐巳」
 そんなことを思い出し、小さく吐息を吐いた背後から、急に声を掛けられて、祐巳は奇声を上げてしまった。
 「ひ、ひゃぁ~」
 「なんて声を出すの。はしたないわよ。」
 その声は、聞いているだけで祐巳を幸せな気分にしてくれる、大好きなお姉さま、小笠原祥子さまだったが、急なことに心臓がでんぐり返ってしまった祐巳には、天国と地獄を混ぜ合わせたような気分になってしまっていた。
 「ごごごごご、ごきげんよう。お姉さま。」
 どうにか、現実まで意識を戻すことに成功した祐巳は、祥子に向き直りながら挨拶する。
 「驚かせてしまったかしら。ごめんなさいね、祐巳。」
 祥子さまは苦笑を漏らすと、目を白黒させている祐巳に歩み寄り、そっと、胸元のタイを直す。
 「こんな処でどうしたの?今はクラスの手伝いをしてる時間ではなくて?」
 祥子の言葉に、動揺していた祐巳は、クラスメイト達の言葉をそのまま伝えていた。
 「クラスの皆様が、是非、自分達の催しを薔薇様方に見て頂きたいと・・・」
 少し後ろめたくて、語尾がしぼんでいく祐巳の言葉に構わず、祥子さまは、祐巳の頬に手を添えると、笑顔で祐巳に答えた。
 「わざわざ呼びに来てくれたの。少しなら時間が空いているから、覗かせてもらおうかしら。祐巳、案内してくれる?」
 クラスの場所はご存知の癖に、そう言って祥子さまは、祐巳に片手を差し出した。一方、手を差し出された祐巳は、硬直し顔を真っ赤に染めながら、オズオズと大好きなお姉さまの手を握った。
 ゆっくりと歩き出しながら、祥子さまは祐巳に質問する。
 「それで、祐巳のクラスでは、どんな催しをしているのかしら?」
 「えええ、えぇと、お化け屋敷です。お姉さま。」
 紅薔薇様(ロサ・キネンシス)である祥子さまが、知らないわけが無いはずなのに、そう、聞いてくる真意が判らず、祐巳はしどろもどろで返事をする。
 「おおお、お姉さま、おおお、お化け屋敷は、おおお、お嫌いですか?」
 どもることしきりの祐巳に、祥子さまは繋いだ手に力を込めて注意する。
 「少しは落ち着きなさい、祐巳。」
 「は、はい。すみません」
 祐巳は、祥子さまに叱られ、首を項垂れる。そんな祐巳の様子に、ますます苦笑しながら、祥子さまは、祐巳の質問に答えた。
 「お化け屋敷というのは、アトラクションか何かだったかしら。体験したことが無いから、答えられないわ。」
 「では、お化けはどうです?」
 「お化けなんて、居るか居ないか判らないものを、好きか嫌いか聞かれても、返答のしようが無いわね。」
 「そうですか。」
 段々沈んでいく祐巳の表情に、祥子さまは優しく微笑みながら、話を継ぐ。
 「確か、お化け屋敷とは、非現実的な存在を、おどろおどろしく見せることで、体験者に、恐怖というスリルを味わうものだったかしら?既にお化け屋敷と銘打ってる時点で、それが作り物であると言ってるものに恐怖を感じるのかは判らないけれど、ただの人韦颉
 楼主| 发表于 2004-12-10 03:16 | 显示全部楼层
 先程まで傍に寄り添うように立っていた祐巳が、何処にも居ない。一人で先に行ってしまったのかと思ったが、ダンボールで作られたような扉は開かれた気配も無い。焦って周りを見回しても、何処にも祐巳の姿を見つけることが出来ずに、祥子さまは、軽い喪失感に襲われて、視線を下げた。
 下げた視線に、一瞬だけ馴染みのものを捕らえ、慌てて視線を固定する。
 緑を一滴たらしたような深い色のプリーツスカート。其処から覗く白いソックスを履いた足は、軽く曲げられ、力なく投げ出されていた。軽く息を呑むと祥子さまは、徐々に上半身へと視線を送っていく。
 床に力なく横たわっている女生徒の両手は、胸の中ほどで何かを包み込むように合わされ、そのまま視線を送ると、床に頬を付けるように首を傾げた、大切な妹祐巳の顔を見付けた。
 「祐巳!」
 祥子さまは祐巳の顔の横に跪くと、祐巳の顔を上向けて、もう一度名前を呼んだ。
 「祐巳!」
 その声に、祐巳は薄らと瞼を上げ、愛しいお姉さまに返事を返そうとする。
 「んっ!」
 その瞬間、何かに咽るように祐巳が口を噤み、一拍遅れて、その口元から一筋の赤い糸が、頬を伝い床に滴り落ちた。
 「ゆ、祐巳!ちょっと、ねぇ、しっかりして!!」
赤い色に動転して、祥子さまはキョロキョロと周囲を忙しなく見回し、今の今まで気にも留めていなかった、胸の前で合わされた祐巳の手に、視線が釘付けになる。薄暗い場内では判り辛いが、制服の胸の部分が、僅かに色が違っている。合わされた手の間から、何処か見覚えのある棒状の物が覗いている。何処で見たのか思い出そうと、その棒状のものを注視した瞬間に、恐怖に息が吸い込まれる。
 間違っていれば良い。そう願い、視線を向けた其処には、今だ赤い雫を滴らせるナイフが壁に刺さっていた。その柄を見詰めながら、じわじわと現実を認識すると、祥子さまの目から、止め処なく大粒の涙が溢れ出し、祐巳の頬に当たっては、赤い糸を滲ませながら床へと流れていく。
 「嫌!祐巳っ!死なないで!!」
 ナイフを抜こうと手を伸ばし、寸前で、出血が酷くなるかもと思い直し、ナイフを握る祐巳の片手を、そっと取りながら、祥子さまは通路の奥へと、普段出さないような声を張り上げる。
 「誰かっ!人を呼んで!!お願い!祐巳を、祐巳を助けて!!!」

 その瞬間、ダンボールで出来た扉が開き、奥からカメラを構えた蔦子さん、メモを開いた真美さんが入ってきて、にこやかに二人に声を掛けてきた。
 「祐巳さん、ご苦労様。紅薔薇様(ロサ・キネンシス)、我がクラスの薔薇様特別企画は如何でしたか?ご感想を戴けると嬉しいのですが?」
 そんな真美さんの声に、段々と状況が理解できたのか、祥子さまの眉が急角度で釣り上がっていく。それを目聡く盗み見た祐巳は、あたふたと言い訳を口にする。
 「おお、お姉さま。あ、ああ、あのですね。これには、話すと浅い訳がありまして。そ、そのですね、クラス全体の意見は、個人ではどうにもならないというか、お姉さまと一緒にお化け屋敷を回りたかったというか。じゃなくて、あ、あれ?・・・」
 「祐巳。」
 「ええええっと。お姉さま、まだ皆様も忙しいと思いますので、続きは薔薇の館で・・・」
 「祐巳。」
 「ごごごごご、ごめんなさい!お姉さま。」
 そう言って祐巳は、脱兎の如く逃げ出そうとしたが、出口まで後数歩というところで、祥子様に腕を掴まれ、その場で硬直した。
 「逃がさないわよ、祐巳。あなたの言うとおり、続きは薔薇の館で聞くことにするわ。」
 そう言うと祥子さまは、今まで成り行きを見守っていた蔦子さんと真美さんにニッコリと笑いかけながら、
 「それでは蔦子さん、真美さん。祐巳は連れて行きますね。そうそう、後でお二人にもお話を聞きたいわ。一段落したら薔薇の館までいらしてね。」
 目が笑っていない祥子さまの笑顔に、二人は背中に冷たい汗を感じながら、勢い良く首を縦に振って答えた。
 その返事に満足すると、祥子さまは、祐巳の腕を握り締めたまま、足早にお化け屋敷を後にした。

 祐巳の腕を取り、どんどん先に行く祥子さまに遅れないように、祐巳は小走りになりながら、その背中からは表情が伺えず、祥子さまの機嫌もどの程度お怒りなのか、推し量る術を持たなかった。だから、段々と気分が沈みこみ、薔薇の館が見えてきた頃には、ロザリオを返せと言われるのではないかと、そればかり心配していたため、何時の間にか祥子さまの歩く速度が、いつも祐巳と歩いている速さに落ちていたことにも気付くことが出来なかった。だから、
 「祐巳。」
 祥子さまが祐巳に声を掛けた瞬間に、壊れた堤防から水が溢れるように、祐巳の口から言葉が、瞳からは涙が、止め処なく溢れ出た。
 「ごめんなさい。お姉さま。多数決だったとは言え、決を採る前に断れなかった私がいけないんです。私はどんなお叱りもお受けしますので、クラスの皆様を怒らないで下さい。お姉さまを騙すことになってしまって、本当に、ごめんなさい。お姉さまがお望みなら、たとえどんな罰でも、喜んでお受けします。」
 「どんな罰でも?」
 「はい。」
 俯いて、言葉を搾り出すように呟いた祐巳の返事に、祥子さまは軽い吐息を吐いた。
 「そう、わかったわ。祐巳、あなたは、私にロザリオを返せと言われるのを心配してるようだけど、私はあなたの姉妹(スール)を辞めるつもりはなくってよ。だから安心なさい。」
 その言葉に、祐巳は思い切り顔を上げた。泣き腫らした瞳は、嬉しさのあまり、別の涙を流していた。そんな祐巳の、涙と鼻水でグチャグチャの顔を、祥子さまはポケットから取り出したハンカチで綺麗にしてやってから、祐巳の手を握ると、薔薇の館の扉を開け、階段を上っていった。
 楼主| 发表于 2004-12-10 03:16 | 显示全部楼层
 ビスケットの扉を開けると、令さまの声が耳に轟いた。
 「由乃!冗談でも、やって良い事と悪い事があるでしょう!!」
 ついでに、令さまが机を叩く音が、大きく響く。
 「だから令ちゃん!私もやりすぎたかなって反省してるって言ってるでしょう!!」
 怒鳴られたことが腹に据えかねるのか、由乃さんも令さまに怒鳴り返す。
 「それが、反省してる態度って言うの!!」
 またもや令さまが机を叩く。
 「令ちゃん!物にあたらないでよ、みっともない!!」
 「由乃!!」
 またもや机を叩こうとしていた令さまが、由乃さんの言葉のために、振り上げた手を途中で止めて、苛立ちも露に、由乃を睨みつける。

 ようやく怒鳴りあいが止まったのを機に、祥子さまが祐巳の手を引きながら、室内へと入っていく。
 「ごきげんよう、令。由乃ちゃん。」
 「ごきげんよう、紅薔薇様(ロサ・キネンシス)。」
 「・・・ごきげんよう、祥子。」
 祥子さまは祐巳を椅子に座らせると、令さまに話し掛けた。
 「令、あなたも引っ掛けられたの?」
 「あなたもって、祥子も?」
 「ええ、もののみごとにね。」 
 「はぁ~~」
 令さまが気の抜けた息を吐くと、祥子さまが一喝した。
 「令、気を抜くのは後にして頂戴!この引っ掛けには写真部と新聞部も絡んでるのよ。」
 「ええ~~!!」
 目を白黒させる令さまに、祥子さまは呆れたように吐息を吐くと、令さまに座るよう促した。
 「あたり前でしょう、この子達のクラスには、蔦子さんと、真美さんも居るのだから。」
 「忘れてたわ。」
 そう言うと、令さまは椅子にズルズルと腰掛けた。
 「あの二人には、後で薔薇の館に来るように言ってきたから、それほど時間は無いけれど。まずは、この企みを考えた人にお話を聞こうかしら?」
 そう言う祥子さまの視線は、令さまの隣に座っている由乃さんに、真直ぐ注がれていた。
 「あ、あの、紅薔薇様(ロサ・キネンシス)。何故私を?」
 祥子さまに見つめられながら、由乃さんは、惚けるように言葉を濁した。
 由乃の言葉を聞き流し、祥子さまは視線を動かすことなく由乃さんを見つめる。一方、由乃さんは、祥子さまの視線にプレッシャーを感じながらも、平静を保とうと頑張っている。しかし、額に浮き出してきた玉の汗が、雄弁に、祥子さまの問いに返答していた。
 額に汗を浮かべた由乃さんを見やり、ニッコリと微笑みながら、
 「祐巳には、そんなことを考え付く筈も無し、蔦子さん、真美さんは、齧り付き傍観者。三奈子さんなら考えるかも知れないけど、クラスの出し物までは手が出せないわ。そう考えると、残るのは誰かしらね?」
 「うっ!・・・でも、紅薔薇様(ロサ・キネンシス)。それは憶測でしかないのはありませんか。」
 「そうね。でも、全校生徒に薔薇様と呼ばれる、私と令を、クラスの催しでペテンに掛けるなんて、私達の姉妹(スール)にしか出来ないわよ。」
 それまで呆然と成り行きを見ていた令さまが、祥子さまの指摘に、段々と勢いを無くして行く由乃さんに向き直る。
 「由乃、本当なの?」
 由乃さんは、詰め寄る令さまを無視して、祥子さまに問い掛ける。
 「私が首謀者だとして、何をお望みなのですか?紅薔薇様(ロサ・キネンシス)。」
 由乃さんは、追い詰められた子犬が、成犬を威嚇するように、祥子さまに挑むような瞳を向けた。
 「そうね。まずは、理由を聞かせてもらいたいわ。クラスの催しに、上級生である私達を巻き込んだ事とか。」
 そこで言葉を切り、返答を待っている祥子さまを睨んでいた由乃さんは、思い出したように傍らの令さまに視線を向け、直ぐに祥子さまに向き直ると、どうにか聞き取れる位の声量で呟いた。
 「令ちゃんとの思い出が欲しかったんだもん・・・」
 一言打ち明けて、箍が外れたのか、由乃さんは堰を切ったように一気にまくし立てた。
 「元気になって、お荷物じゃなくなった由乃が、みんなと一緒に考えて作った催しを、令ちゃんと一緒に回って見てもらいたかったんだもん!薔薇様って呼ばれて忙しい令ちゃんと、一緒の何かを作りたかったんだもん!!学年も違う、来年には居ない令ちゃんと、学園祭で思い出を作れるのは、今年で最後だったんだもん!!!」
 其処まで言って、由乃さんは机に泣き崩れてしまった。令さまがそっと、由乃さんを抱きしめて、その背を優しく撫でている。
 「動機はそんなところでしょうね。で、自分一人だと、また黄薔薇革命が取りざたされる。だったら紅薔薇姉妹も加われば、令が受ける負担も減るって考えたってわけね。」
 祥子さまの言葉に、由乃さんは小さく頷いた。
 「まぁ、だいたい納得はしたけれど、姉を陥れた罰は二人に受けて貰うわよ。祐巳も納得してるし、良いわよね由乃ちゃん?」
 由乃さんが頷くのを確認して、祥子さまは次に話を進めるべく、令さまと相談を始める。祐巳は由乃さんを落ち着ける為と、話の邪魔をしない為に、由乃さんを連れて、流しの前に移動する。その前にある椅子に由乃さんを座らせると、祐巳はお茶の仕度を始める。お湯が沸く頃には、由乃さんも落ち着いて、二人で人数分のお茶を淹れると、机で話している薔薇様方にお茶を運び、二人はお互いの姉の隣に腰を降ろした。

 薔薇様方がお茶を飲み終わる頃、ビスケット扉を開けて、蔦子さんと真美さんが現れた。
 「お待たせしました。紅薔薇様(ロサ・キネンシス)。黄薔薇様(ロサ・フェティダ)。」
 そう、声を掛けると、二人は多少緊張しながら、薔薇様方が居る机に歩み寄った。祐巳は席を立つと、新たな二人分を足し、全員のお茶の準備を始める。
 「良く来てくれたわ蔦子さん、真美さん。どうぞ、御掛けになって。」
 促されるままに席に着いた蔦子さん、真美さんは何か落ち着かない様子だったが、薔薇様方が何か言う前に、蔦子さんが、意を決して机の上に書類袋から写真を広げて見せる。
 「お化け屋敷で撮影した薔薇様方のお写真です。公開しても良いモノをお選び頂きたく持参いたしました。」
 そう、蔦子さんが言うと、祥子さまは少し驚きながらも、一瞬で平静を取り戻した。
 「これは早手回しですこと。騙された私達に、全校に醜態をさらせとおっしゃるのかしら?」
 「いえ。お二方には、同伴者が仕掛け人のサンプルになっていただき、我がクラス以外の姉妹(スール)体験者のサンプルと合わせて、リリアンかわら版に体験報告という形で掲載を考えています。内容としては、姉妹(スール)の絆をテーマとして、事実を曲げない範囲で、皆様が納得できる記事にしたいと思っています。」
 祥子さまの皮肉に、蔦子さんの隣から真美さんが提案する。その提案に、祥子さまがすかさず真美さんの真意を読み取り、答えを言う。
 「姉妹(スール)体験者には、白薔薇姉妹をサンプルにするわけね。で、根回しを私達にやって欲しいと。」
 「いえいえ、つぼみ(ブゥトン)をお貸しいただければ。我がクラスのお二人から依頼するのが、一番不自然ではないかと。」
 
 楼主| 发表于 2004-12-10 03:16 | 显示全部楼层
「そうね。祐巳と由乃ちゃんから話した方が、あの二人も了解するかしらね。」
 真美さんの話に祥子さまは軽く頷いた。
 「許可を頂ければ、直ぐにでもお願いして、午前中には号外として全校に配布致したいと思いますが?」
 また少し緊張しながら、真美さんは祥子さまの返答を待っている。蔦子さんは、写真部に話が移ったので、静かに成り行きを見守っている。
 「いいでしょう。祐巳、由乃ちゃん。二人のところへ入ってきて頂戴。」
 『は、はい!』
 祐巳と、由乃さんは慌てて立ち上がると、勢い良く返事をした。
 「それでは、私達はクラスのほうへ戻って準備致します。」
 話が決まると、蔦子さんと真美さんは、そう言って席を立った。
 「ええ。良い結果を期待してるわ。」
 祥子さまはそういって、部屋を出て行く四人を見送った。

 薔薇の館を出ると、蔦子さんと真美さんは軽く手を挙げ挨拶すると、クラスの方に足早に戻っていった。
 いろいろと聞きたいことがあるだろに、今は何も聞かないでくれる二人の心遣いが、祐巳にはとても有り難かった。
 「先に志摩子さんへお願いに行こう。」
 由乃さんはそう言うと、早足に校舎に向かう。特に反論も無いので、祐巳も慌てて由乃さんの後を追いかけた。

 志摩子さんを二年藤組の教室で見付けた二人は、早速、お化け屋敷企画に参加してもらえないか交渉する。由乃さんの話す内容に、苦笑しながらも快諾してくれた志摩子さんを連れて、今度は一年椿組に向かった。
 志摩子さんを同伴したのが効いたのか、乃梨子ちゃんもすんなりと承諾してくれた。
 四人でお化け屋敷に到着すると、白薔薇姉妹に由乃さんが何か耳打ちし、白薔薇姉妹は顔を赤らめながら入り口を潜っていった。

 「由乃さん、二人に何を言ったの?」
 祐巳の問いかけに、
 「中では手を繋いで回ってって。」
 ニンマリ答える由乃さんに、祐巳が(由乃さんだなぁ)と思っていると、由乃さんは祐巳の手を引き、人通りの少ない階段脇まで連れてくる。
 「わっ、ちょっ、どうしたの、由乃さん?」
 急に手を引かれ、バランスを崩しそうになりながら、慌てて問い掛ける祐巳に向き直ると、
 「祐巳さん!祥子さまが言ってた罰って、どんなことなの?」
 そう問い掛ける由乃さんの表情は、イケイケ由乃と不安な由乃とが交じり合い、十面相位に変化する。そんな由乃さんの表情に、祐巳はお得意の百面相を披露する。
 「え、あの、私も知らないんだけど?・・・」
 「でも、祥子さまは、祐巳さんも納得してるって!」
 祐巳の返事に、由乃さんは納得できないって感じでまくし立てる。
 「いや、あの、それは、許してくれるなら、どんな罰でもお受けしますって、私がお姉さまに言っただけで、その、罰の内容はまだ聞いてないんだけど。」
 由乃さんのあまりの迫力に、祐巳は焦って、そう答えていた。その答えに由乃さんは、
 「バッカじゃないの!祐巳さん、それじゃ祥子さまがロザリオを返せって言ったらどうするの?」
 「お姉さまは、姉妹(スール)を辞める事だけは無いって、そう、おっしゃってくれたわ。」
 「はぁ~~~。それで、それ以上は聞いてないというわけね。」
 由乃さんは呆れたって感じで吐息を吐くと、大げさに肩を竦めて見せた。
 「ええ。お姉さまを騙して心配をお掛けしたのですもの。お姉さまが許してくれるのなら、私はどんな罰でもお受けするわ。」
 「はぁ~~~。そっか。私も令ちゃんには心配掛けちゃったからなぁ~~~。仕方ない、素直に罰を受けてあげよう。」
 由乃さんはコブシを握り締めると、そう宣言した。
 「じゃぁ、私は志摩子さん達が出て来たら、薔薇の館に連れて行くから、祐巳さんは先に戻っていて。」
 そう言うと由乃さんは、祐巳の返事を待たずに、さっさとお化け屋敷の出口に歩いていった。一人取り残された祐巳は、苦笑をこぼすと、薔薇の館へ向かい歩き始めた。

 由乃さんが白薔薇姉妹を連れて戻ってくると、祥子さまが、自分たちが騙された事を抜かして、事の顛末を掻い摘んで説明する。あらかたの説明が終わった頃、蔦子さんと真美さんが、そろって薔薇の館に戻ってきた。
 真美さんは、記事の内容を事細かに説明し、薔薇様方は、山百合会が、一つのクラスに肩入れしたような感じを持たれないように、細々と意見を述べ、出来上がったのは、祐巳と由乃さんにとっては、かなり恥ずかしいものになっていた。

 号外の決定稿が出来上がると、真美さんと蔦子さんは部室に戻っていき、山百合会の面々は、劇の準備に取り掛かる時間が迫っていたので、その他の細々とした連絡や仕事を捌き、慌しく劇の準備に取り掛かった。

 その後も慌しく時が過ぎ、後夜祭のファイヤーストームが始まった頃になって、のんびりとする時間が持てるようになった。
 ファイヤーストームの方は白薔薇姉妹に任せ、残りの面々は薔薇の館に戻っていた。

 机に突っ伏し、グッタリしている黄薔薇姉妹とは対照的に、祥子さまは、あくまで優雅に机に腰掛け、祐巳はみんなのお茶を配っていた。
 「祐巳。由乃ちゃん。」
 祐巳がお茶を配り終わり、祥子さまの隣の席に着くと、祥子さまは二人に話し掛けた。
 「あなた達が、志摩子と乃梨子ちゃんを、お化け屋敷に連れて行ってる間に、令と話し合ったのだけど。二人に与える罰は、お化け屋敷にすることにしたわ。」
 『え?』
 祥子さんの言葉に、祐巳と由乃さんは顔を見合わせる。
 「祐巳が行きたがっていた遊園地に、丁度、お化け屋敷があるので、祐巳は令と、由乃ちゃんは私と入ってもらうことにしたわ。いいわね?」
 「志摩子と乃梨子ちゃんも誘って、山百合会の打ち上げって事ね。」
 祥子さまの言葉に継いで、令さまがそう話をまとめる。悪戯っぽく微笑む令さまを見て、由乃さんは怪訝な、それでいて嬉しそうな表情になる。そんな二人を見やり、祐巳も祥子さまに向き直り、笑顔を浮かべる。
 「次の日曜日に行くことにするから、志摩子と乃梨子ちゃんにも、そう伝えておいて頂戴。」
 そう言って祥子さまは、祐巳に微笑んだ。

                              ※

 後日、罰の意味を理解した、祐巳と由乃さんは、二度とお姉さまを陥れる事はするまいと、固く決意した。
 「令さまが、すべての仕掛けを見つけるんだもの。見なきゃ良かったって何回思ったか。しかも自分は背後に隠れて、しっかりとは見えない位置をキープしてるし・・・」
 「祥子さまは、どんな仕掛けにも動じないけど、表情も変えないから、そっちの方が怖かった・・・」
 お化け屋敷を出て、ベンチにへたり込んだ祐巳と由乃が、顔を蒼褪めさせて、そう、呟いた。
发表于 2004-12-10 03:17 | 显示全部楼层
啊..............好恐怖.....................
凌晨时分满眼日文好恐怖..............
我这个日文BC已经眼花缭乱...相信可以做个日语模式的梦了...
发表于 2004-12-10 03:19 | 显示全部楼层
我自己忍不住想翻译 不过这里的日语强人很多吧
哈哈 我还是观望好了
 楼主| 发表于 2004-12-10 03:27 | 显示全部楼层
我一定不是那個日文強人...
只能大約知道它在說什麼而已...
啊....
想看中文版QQ"
发表于 2004-12-11 14:16 | 显示全部楼层
woo  在 2004-12-10 03:19 AM 发表:

我自己忍不住想翻译 不过这里的日语强人很多吧
哈哈 我还是观望好了


忍不住就别忍了,日语强人多但都有心无力啊!
这个光荣的任务就交给你了,woo同学!(拍肩)
发表于 2004-12-11 14:17 | 显示全部楼层
感動ING~~~~~~謝謝提供瑪利亞姐姐的同人~~~~~~~~~~~

等我看完神無月RAW之後再看這個…… _ _b
发表于 2004-12-15 10:33 | 显示全部楼层
看不懂啊``强烈要求翻译!
头像被屏蔽
发表于 2005-1-27 14:52 | 显示全部楼层
以为发现新大陆(偶土星来的),一进来,日文苦手啊~~
发表于 2005-1-27 14:53 | 显示全部楼层
= = 這個……日文同人,苦手
发表于 2005-1-30 12:02 | 显示全部楼层
努力拼完它中..我的日文大退步中..越看越這麼覺得...= =bb
发表于 2005-1-30 12:31 | 显示全部楼层
只看的懂一點,祥子為什麼哭?
令跟由乃完全看不懂OTZ
发表于 2005-1-30 18:19 | 显示全部楼层
要求翻译~"~
发表于 2005-1-30 23:37 | 显示全部楼层
唔|||
完全看不懂|||
看來沒眼福了Q口Q
发表于 2005-2-1 21:16 | 显示全部楼层
等待翻译中,阿门...
发表于 2005-2-5 02:54 | 显示全部楼层

瑪莉亞同人文翻譯-比鬼屋還要可怕(未完)

秋意加深,銀杏樹的葉子紛紛落下,適合深沉的思考,而和這樣的季節不相稱的是

還猶如夏天一樣,人聲嘈雜的喧囂和充滿著活力的學園景況、

越過走廊的窗戶可以看見祐己的班級正在討論著學園祭要籌劃的各種事項。

利用暑假於黎明前的課外活動時間,以壓倒學園祭的實行委員的氣勢,

祐己的友人,綁著辮子的少女以驚人的氣勢舉起手來發言「鬼屋!!」

一瞬間的寂靜過後,否定的嘆息聲一時間此起彼落,但完全不理睬那樣的聲音,

綁著辮子的少女由乃正莊嚴地說著「難道妳們都不想看到薔薇大人們平時很少見的表情嗎?」

一時間討論的聲音又此起彼落「贊成!!」不用說也知道這是莉莉安川原版的編輯長

真美跟大家公認的攝影社主將蔦子的聲音。「薔薇大人們平時很少見的表情」這句話、

讓原本抱持反對態度的人動搖了起來。為了制止騷動,於是由乃開始陳述著自己的意見。

「誠如各位所知,因為我跟祐己要幫忙山百合會的各種事務,所以可能沒什麼時間

能幫忙班級上的準備工作,所以我們兩個人就負責當威脅薔薇大人們的角色」

現在不得要領的聲音又再度此起彼落的吵雜了起來,而祐己也是其中的一人,不過發出的聲音算是相當自制的。

「利用姐妹的關係招來客人,我們兩個各自帶自己的姐姐入場,輪到我們的時候,

在黃薔薇大人面前,我忽然咳血昏倒,她肯定會緊張的東奔西竄的唷。」

居然還能笑成那樣,由乃同學...

但從表情就可以感覺的出來,在場的大家都是同樣的心情。

接受了由乃的提議,班上的大家開始交換著意見,在祐己跟由乃的旁邊的蔦子靠了過來。

「由乃同學,妳還真是個煽動家啊。」蔦子邊這麼說著嘴角邊帶著微笑。

而在背後的真美拿著筆記本用手遮著嘴小聲的說著

「如果成功的話、請務必讓莉莉安川原版刊登。由乃同學、可以吧?」

「這樣就拜託妳囉!這麼說來也要拜託蔦子同學呢!(奸笑)」

「哎呀,別那麼說嗎,如果文章沒有了照片輔助,那可是很無趣的(奸笑)」

「呵呵呵呵~剛好可以來做一個潛入報導呢(奸笑)」

『呵呵呵呵呵呵呵呵呵呵呵呵』x3 ←(haruka:請參考白鳥麗子的笑聲...=_=")

就這樣,眼看被逼著做壓軸演員的祐己,感到自己的前途一片黑暗...



「祐己」

想著那件事正嘆著氣的時候,忽然傳來的聲音正呼喚著自己的名字,祐己忍不住發出怪叫聲。

「啊、啊呀~」

「怎麼發出這樣的聲音呢。不要讓自己太丟臉啊。」

聽到這個聲音,祐己感覺到非常的幸福,因為這是她最喜歡的姐姐,小笠原祥子、

但也因此讓她覺得心臟好像翻了個大筋斗一樣,祐己感覺到彷彿像是遊走在天堂跟地獄之間的心情。

「貴貴貴貴貴、貴安,姐姐。」總而言之,總算意識到現實回過神來的祐己趕忙向祥子打著招呼。

「嚇到妳了嗎?真對不起,祐己。」祥子苦笑著向祐己走近,一邊幫她繫好領結。

「在這種地方做什麼呢?現在不是幫忙班上準備的時間嗎?」

聽到祥子的話,有些動搖的祐己就這樣傳達起班上同學說的話。

「班上的大家說請薔薇大人們一定要出席我們班上籌備的...」

對祐己說話說的斷斷續續的毫不在意,祥子撫摸著祐己的臉頰,用笑容回答了她。

「妳是特地來找我的嗎。剛好有些空閒時間。祐己能帶我參觀一下嗎?」

雖然知道祐己的班級的場地在哪,但祥子仍這麼說著,一邊向祐己伸出了一隻手。

另一方面對祥子伸出的手,祐己的表情顯得非常僵硬滿臉通紅,一邊戰戰兢兢的握住了最喜歡的姐姐的手。

兩個人慢慢的走著,邊走祥子邊詢問著祐己。

「那麼祐己的班上是舉辦什麼活動呢?」

「那那那、那個、是鬼屋。姐姐。」

身為紅薔薇大人的祥子大人是不可能不會發現班上同學的詭計的,祐己沒有辦法判斷聽者的本意,開始胡亂回答了起來。

「姐姐姐、姐姐、會會會、會討厭鬼鬼鬼、鬼屋嗎?」

面對口吃的祐己,祥子用力握住了牽著的那隻手。

「稍微冷靜一點,祐己。」

「是、是。對不起。」

被祥子斥責的祐己不禁垂下頭來。面對這樣的表情的祐己,祥子邊苦笑著邊回答著她的問題。

「所謂的鬼屋就像是加演節目一樣,我並沒有經歷過,所以回答不出來。」

「那麼,對於妖怪的看法呢?」

「對於妖怪這種不能判斷到底是存在不存在的東西,就算問我喜歡或討厭,也等於沒有回答吧。」

「原來如此阿。」

對於表情慢慢沉靜下來的祐己,祥子露出了溫柔的微笑繼續說著。

「確實,鬼屋也就是是將不存在在現實中的東西以會讓人驚嚇的方式呈現出來的東西,不也就是讓体驗者去感受什麼叫做恐怖?

而且都已經說明是鬼屋了,也不曉得是不是就是說是對"做出來的東西"感到害怕,但就只是有時人偶在黑暗中突然出現在眼前時,會

有讓人嚇到的狀況,做為加演節目,所謂的鬼屋的存在不也是滿奇怪的一件事嗎?」

對於祥子說的話,祐己是一點也不了解,祐己所擔心憂慮的是不知道祥子討不討厭鬼屋,因此聽到祥子這麼說她才稍微放心了一點。

就在快要到達祐己的班上的時候,祐己對祥子提出了請求。

「姐姐,可以跟祐己一起沿著鬼屋走走嗎?」

「這倒是沒問題,不過妳不用幫忙班上的準備工作沒關係嗎?」

「是的。班上的大家說只要薔薇姐妹們在鬼屋附近繞繞,就是很好的宣傳了,

所以我跟由乃同學就負責跟姐姐們一起走走,這也算是幫點小忙。」

聽到祐己這麼說,祥子咯咯的竊笑了起來。

「真是相當快樂的幫忙呢。」

「是的。雖然對拼命準備的大家感到非常抱歉,不過宣傳也是非常重要的工作。」

「真的呢。宣傳是非常重要的工作唷。宣傳做得好的話,也會決定其他工作的評價的好壞。責任是很重大的呢。」

祥子微瞇著眼這麼說著。

就在這個時候,從祐己的班上的方向傳來盛大的慘叫聲,而且對兩人來說那個聲音還非常的耳熟。

「由、由乃~~~~!振作一點啊!救、救、救護車~~~!!!哪個人快點幫忙叫一下救護車!!!!」

對於黃薔薇大人支倉令那不尋常的慘叫聲,兩人彼此對望了一眼,然後用手撥開人群想接近那個地方,

不過這時莉莉安川原版的編輯長山口真美忽然迅速地出現,用膽心的口吻小聲的對兩人說。

「貴安,紅薔薇大人這時候還來訪問妳,實在是非常抱歉。會發生這個騷動是因為由乃同學在路線的最後面忽然昏倒。

但黃薔薇大人的過度保護好像還在謠言之上啊。對於沒有見識過混亂場面的低年級學生來說,的確是太刺激了一點。」

真美邊說邊對祐己使了個眼色。

「那麼現在該怎麼做呢?想去找保健室老師,但放著那邊不管沒關係吧?」對於真美的質問,兩人不禁又彼此對望了一眼。

「現在因為黃薔薇大人引起的騷動,鬼屋裡面都沒有人唷。」聽到這句話,兩人領了領首。

「那麼我們進去吧。祐己」

「是的,姐姐。」

兩人在入口的來客登記簿上面簽名的時候,真美卻已經不知道在什麼時候消失不見了。

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穿過入口的黑色帷幕,進入鬼屋裡,鬼屋裡面非常的寬廣但越往裡面走狹小的通道逐漸的延伸。

陽光被黑色帷幕給遮蓋住,在陰暗的鬼屋裡到處都貼著薄薄一層的螢光膠布。

塑膠合板跟紙箱把教室給隔了開來,因此稍微能聽到一點微弱的私語聲。

兩人原本握在一起的手漸漸的有點鬆開,表情有些緊張的望向通道的深處。

「走吧,祐己。」祥子這麼說著,讓祐己感到她跟平時的感覺稍微有點不太一樣,感覺有些僵硬,

彷彿像是在回答一樣祐己緊緊的回握了祥子的手。「好的,姐姐。」

朝著通道前進,地板忽然傳來一陣柔軟的觸感,這一定是常常在鬼屋出現的蒟蒻所造成的威脅不會有錯。

(haruka:日本人不知道爲何很喜歡把蒟蒻放在鬼屋的地板上,可能是想讓人跌倒吧.....)

同時在這麼安靜的地方忽然聽到陰鬱的竊笑聲,讓祐己戰戰兢兢非常的緊張一直有種好像會有什麼東西忽然出現的錯覺,

讓祥子不知不覺也開始緊張了起來。終於通過了一半的路程,也差不多快要到達終點了,通道逐漸的變得寬敞,

總覺得有什麼東西會出現而顯的非常緊張的兩人,決定不注意旁邊,快歩的走向終點,然而就在快要到達終點的時候,

兩人的背後忽然傳來一陣硬物敲擊的聲音。於是她們兩人緊張的全身僵硬,祥子回過頭看,發現牆上插著兩把小刀。

而小刀的刀刃上面沾染著鮮紅的液體,正滴滴答答的滴落在地板上。

祥子彷彿要讓自己感到安心一般,帶著微笑轉向祐己,然而表情卻在一瞬間整個僵住。

「祐、祐己?」從剛剛就一直依偎在自己身邊的祐己,卻不知在何時失去了蹤影。

祥子想著祐己說不定自己一個人先走出去了,但紙箱做的門卻一點也沒有被打開過的跡象。

她焦急的環顧四周,卻到處都找不到祐己的身影,祥子感到輕微的喪失感,於是視線不自覺的往下看。

往下的視線卻在一瞬間捕捉到了熟悉的身影,祥子驚慌的固定住視線。

彷彿灑落了一滴綠色一般的深色百褶裙,從裙子裡面露出了穿著白襪的腳,輕微的彎曲著,彷彿沒有半點力氣一樣。

祥子有點被嚇到,視線慢慢的往上半身看。那女學生彷彿沒有力氣一樣的倒臥在地板上,

而她的雙手好像握著什麼一樣的放在胸口,順著視線望去,她的脖子傾斜著臉頰無力的垂落在地板上 。

而那張臉居然是自己最重要的妹妹祐己的臉「祐己!」祥子跪在祐己的臉的旁邊,讓祐己的臉朝上,又一次呼喚著她的名字。

「祐己!」聽到祥子的呼喚,祐己慢慢的張開了眼睛,想要回應自己最愛的姐姐。

「嗯!」就在那個瞬間,祐己彷彿被噎住一樣發不出聲音來,,說時遲那時快祐己的口中忽然冒出了一抹鮮紅,

順著她的臉頰滴落到地板上。「祐、祐己!等一下、哪、振作一點啊!!」

看到那一抹鮮紅祥子大吃一驚,她慌忙的東張西望環顧著四周,直到現在才察覺到祐己放在胸前的雙手,視線就這樣定在那裡。

在這麼陰暗的地方要看清楚實在是很困難,因為僅僅是在制服的胸口部分,顏色有點不太一樣。

然而不知在何處看過有著印象的棒狀物從祐己握著的雙手間露了出來。

注視著棒狀物的瞬間,祥子總算想出來到底是在哪裡看到的,恐懼的倒抽了一大口氣。

一定是搞錯了,抱持著這樣的願望。祥子望向那個地方,仍然滴著鮮紅的血滴的小刀還插在牆壁上。

一邊凝視著刀柄的花樣,一邊漸漸的認清了現實,祥子的眼睛無法抑制的滿溢出斗大的淚珠,滴落在祐己的臉頰上,

淚水混合著那一抹鮮紅逐漸滑落到地板上。「討厭!祐己!不要死!!」

她想要把刀拔出來,卻在行動之前,想到這樣可能會造成出血更加嚴重,所以就這樣把原本握住祐己身上的小刀的那隻手放了下來,

於是祥子以平常絕對不會發出的聲音,對著通道的深處大聲喊叫著。「誰來幫幫忙!幫忙叫人來!拜託!祐己、救救祐己!!」


就在那個瞬間,紙箱做的門忽然打開來,從裡面走了進來的是拿著照相機的蔦子跟拿著打開了的筆記本的真美,

笑嘻嘻的向兩人發出了聲音。「祐己同學,辛苦妳了。紅薔薇大人,我們班上的薔薇大人特別企劃如何呢?

如果能得到妳的感想的話,我們會非常的高興的。」因為真美所說的話,漸漸理解狀況的祥子,眉毛整個都豎了起來。

看到祥子那樣的表情,相當耳聰目明的祐己,趕緊為自己辯解了起來。

「姐、姐、姐姐。那、那那、那個是。這是因為、簡單的來說明就是。那、那是因為這是全班同學的意見,

就算我反對也沒有用阿,而且我也想跟姐姐一起在鬼屋裡走走嘛。這也是沒辦法的事嘛、咦、咦...?」

「祐己。」「那那那那個。姐姐,我想接下來大家還會很忙的,所以後續就到薔薇館...」「祐己。」

「對對對對對、對不起啦!姐姐。」才這麼說完祐己就如脫兔一般打算逃走,但跑到離出口不到數歩的距離,

就被祥子給抓住了手臂,就這樣當場僵硬在那裡。「不要想逃走,祐己。妳說的沒錯,後續就到薔薇館再聽妳們仔細的說。」

這麼說完的祥子看著蔦子跟真美笑著說著、「那麼蔦子、真美。祐己我帶走了唷。對了對了、等下我有話要問妳們。

等準備工作告一段落就到薔薇館來唷。」看著皮笑肉不笑的祥子,兩人不禁感到背後一陣冷汗直流,趕忙乖巧的猛點頭。

對這樣的回答,感到相當滿意的祥子,緊抓著祐己的手臂,快歩的離開了鬼屋。

拉著祐己的手臂,不斷快歩行走著的祥子,而祐己小歩的走在她的後面,看著祥子的背影,窺視著她的表情,

推測著祥子到底生氣到什麼程度。因此心情越來越沉重,一邊擔心著要是到了薔薇館後,要她把念珠還回去怎麼辦,

不知不覺祥子注意到祐己走路的速度慢了很多。因此...

「祐己。」祥子對祐己發出聲音的瞬間,祐己的淚水彷彿像潰堤的堤防一般,她邊說,眼睛裡的淚水邊無法抑制的滿溢出來。

「對不起,姐姐。就算是多數人的表決結果,但在採用表決之前,沒有好好拒絕這全都是我不好。就算會被責怪,

就算會惹班上的同學生氣,我也應該要拒絕的。居然騙了姐姐,真的很對不起。如果姐姐希望的話,

不論是怎樣的處罰我都願意接受。」「不論是怎樣的處罰都沒關係?」「是的。」

俯下身子,看著嚅嚅囁囁的祐己,祥子輕輕的嘆了一口氣。「是嘛,我明白了。祐己妳是在擔心我會叫妳把念珠還給我吧,

我不會跟妳斷絕姐妹(soeur)關係的。所以妳放心吧。」聽到這句話,祐己終於抬起頭來。

哭腫的眼睛,因為太過高興,所以又流下了歡喜的淚水。這樣的祐己滿臉都被眼淚跟鼻水搞的黏糊糊的,

於是祥子從自己的口袋裡掏出手帕幫她擦乾淨,然後牽著祐己的手,打開了薔薇館的門,走上了樓梯。

才剛打開房門就聽到令震耳欲聾的叫罵聲。「由乃!就算是開玩笑,也有個限度吧!!」接著又傳來令敲打桌子的巨大響聲。

「所以小令!我都說了我有在反省了不是嘛。」被令罵的很不高興的由乃,忍不住吼了回去。

「原來如此阿,這就是妳反省的態度嘛!」令又用力的敲了一次桌子。「小令,妳不要亂打東西出氣,這樣實在是太難看了!!」

「由乃!!」原本又打算敲打桌子的令,為了由乃剛剛說的那句話,手擧到一半就停了下來,焦躁不安的凝視著由乃。

趁著爭吵停止的這個時機,祥子拉著祐己的手走進了室內。

「貴安,令,由乃」「貴安,紅薔薇大人」「....貴安,祥子」祥子讓祐己坐在椅子上,然後開始跟令說話。

「令,妳也被整了吧?」「也?祥子難道說妳也?」「妳不覺得手法做的相當漂亮嘛。」「ㄏㄚˊ~~」


(未完待續....後面的有空在補完.....)


ps.特別感謝小樹大大幫我看稿orz

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发表于 2005-2-5 03:38 | 显示全部楼层
剛才用金山翻译試試..翻译出來的內容亂七八糟的.都看不懂
发表于 2005-3-6 21:26 | 显示全部楼层
haruka  在 2005-2-5 02:54 AM 发表:

秋意加深,銀杏樹的葉子紛紛落下,適合深沉的思考,而和這樣的季節不相稱的是

還猶如夏天一樣,人聲嘈雜的喧囂和充滿著活力的學園景況、

越過走廊的窗戶可以看見祐己的班級正在討論著學園祭要籌劃的各種事項。 ...


嗚............(抖肩)我的媽呀^^~ 好好笑阿!
有其他薔薇的吧?有吧?有吧!
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